PENTAX写真生活


by ryua210

住めば都

住めば都というのは実に的を得た表現だと思っていた。
どんな場所でもいったん住んで慣れてしまうと、いつの間にか愛着がわいて、離れがたい情がわいてくるというものだ。
これまで6回引っ越して違う場所に住んできたけれど、どの場所でもそういう風に思った。
それがパリだけはどうも例外のようだ。
パリほど性に合わない町はこれまで一度も出会ったことがない。
サービスの悪さ、治安の悪さ、物価の高さ、町の不潔さ、人の冷たさ、マナーの悪さ、環境の悪さ、建付けの悪さ、恐るべき混雑や渋滞。人を不快にするものがおよそ勢ぞろいしているといってもいい。
誤解を招かないために言うとすばらしいところもたくさんある。
文化の集積度や質は高い、食文化が多様、過去の街並みが保存されている。
このような要素が限りない数の観光客を呼び込むもとになっているのはよくわかる。
しかしそれらを台無しにして余りある欠点が目白押しで、住んでいて見るに堪えない。
観光客の間でどうしてこれほど長所だけが喧伝され、欠点については無関心でいられるのか信じられない。
パリは住まなくても都であるが、住みたくない都。
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by ryua210 | 2011-12-21 07:23 | 散文